ダーウィン発信 海外生活日記

オーストラリアから海外生活の様子をお伝えします。

今週のお題 「本棚の中身」

私は本棚は正にその人を表れではないかと思います。

並んでいる本の内容から、どんなことに興味のある人なのか、どれだけの本を読んでいる人なのか、本の並べ方でどんな性格の人なのか、色んなことが想像できてしまうんじゃないでしょうか。ある意味、本棚はその人の歴史を語るとも思います。今日は私の本棚の中身をご紹介したいと思います。

以前は自宅に図書室を設けたいと思うほど、本が好きで昔住んでいた家には壁一面の本棚を持っていたこともあります。でも引っ越しを何度か重ねるうちに、本当に好きな本だけ、手放したくない本だけに絞込み所持数は随分減りました。多分もっと減らせると思いますが、本を処分するのは心が痛みます。

自分の本棚をこうして眺めてみると私は本の内容もさることながら、本を読んでいた頃の懐かしい思い出、本にまつわる話など心温まる想い出に溢れていることに改めて気づきました。だから本はなかなか処分できないんですね。

絵本セクション

私は小学一年生の時に急性腎盂腎炎にかかり、入学式の翌日から夏休みの終わる8月末までの期間をほぼ寝たきりに近い安静状態を強いられ病院で過ごしました。どうしてなのか理由はわかりませんが、寝たままでもできるはずのTVを見ることさえ許可されませんでした。安静を強いられている身だとはいえ、それほど体調が悪かった記憶がありません。そんな私を父が不憫に思い、毎日面会に来る時に必ず本を一冊ずつ持ってきてくれました。他に何の楽しみも、することもなかった私は入院中毎日本を読み続けました。お陰でそれ以来読書は私の生涯の趣味になりました。父には本当に感謝の気持ちで一杯です。

当時の私の一番のお気に入りはぐりとぐらシリーズでした。数えきれないほど何度も読みました。そして私が大人になってからは自分の子供たちにも何度も読み聞かせたものです。本を見ると自身の子供の頃の思い出、息子たちが小さかった頃の思い出が浮かび上がってきます。

退院が間近に迫った頃には「ながいながいペンギンの話」に挑戦しながらもなかなか自分一人では読み進められず、付き添ってくれていた祖母に何度も読み聞かせてもらいながら寝入っていた記憶がとても懐かしいです。

学生時代は自分で本を買うよりは、もっぱら学校と市営図書館からの本を読んでいたと思います。そのためか当時読んでいた本はあまり手元には残っていません。

そして20代から30代の頃読んだ本が主に並んでいるのがこの本棚です。当時は看護師だった職業柄、死、緩和ケア、がんに関する本をよく読んでいました。

そして結婚して子供ができてからは、小学校2年生くらいまでは毎晩寝る前にに読み聞かせをしていました。子供達以上に自分がハマってしまったDr Suessシリーズ、Roald Dahlの本は数えきれないほど何度も繰り返し子供達と一緒に読みました。

看護師時代に読んだ本、子供達と一緒に読んだ本の数々

本棚に収まり切らない量の本が、まだまだうちの中にはあちこちに散在しています。時間を見つけてどうしても残しておきたい本、処分しても良い本を選別したいと思いつつ、なかなかそうした時間を作ることも優先順位に上がってきません。

子供達が学校に行き始めた頃から自分の読書の時間が取れなったことと、英語圏で生活していたにも関わらず英語で本を読むのは日本語で読むより2倍、3倍も時間がかかり、余計に読書から遠ざかっていた時期もありました。

とても時間がなくて読書していられないと諦めていた頃に、知人から通勤中には車の中でいつもAudibleで耳読をしていると聞き、早速私もAudibleを始めました。2016年のことです。活字を追うのは遅くても、聞くことには慣れていたので英文の本でも家事をしながら、散歩をしながらどんどん読み進められるようになりました。しかも、本を持ち歩く必要もないので、どこでもいつでも読めるので旅行の時なども荷物が増えることがありません。なかなか座って読む時間のない忙しい人達にはとってもお勧めの読書法です。Audible加入をきっかけに私の本棚はほとんどデジタル化しました。部屋の中にも物が増えず助かります。

Audible collection

私はオーストラリアに住んでいるので、オーストラリアのaudible.com.auのプレミアムプラスというメンバーシップに入っています。料金は2022年6月現在で月々AU$16.50です。本の単価に関わらず一月に一冊は購入することができ、その他にも最近は読み放題であるプラスカタログの中から好きなだけ本を選ぶことができるようにもなりました。お陰で選択肢が広がり、英語で読む本はビジネス系、自己啓発系の本が多かったのですが最近は色々なジャンルの本も読み始めました。プロに読み聞かせてもらう小説にはまた深い味わいがあります。

私がAudibleでとってもありがたいなと思っているサービスは、自由に本を返品でき、その分のクレジットを使って別の本を購入することができることです。それは本をすべて読み終えた後でも可能です。もう読まないだろうなとか、読み始めても面白くないなと思った本は簡単に返品できるので本棚の整理にもなります。

英文の本だけでは物足りず、やっぱり日本語の本も自由に読みたいと思って昨年からはAmazon.co.jpでKindle Unlimited 本の読み放題サービスに加入し、携帯電話やタブレットの読み上げ機能を使って日本語の本も耳読を始めました。毎日の忙しさは変わらず、座って読書をする時間はほとんど取れないのが実情です。でも耳読を始めて以来、読書量は飛躍的に増えました。最近の私の読み癖は、気に入った著者の本をいくつかまとめて読んでいる感じです。

Kindle Unlimited Collection

Kindle Unlimitedの中には新刊からベストセラーまで豊富な種類の本が含まれています。読み放題というのは、逆に言えば読まなきゃメンバーシップ料金がもったいないです。そんなもったいない精神も読書に歯車をかけてくれます。

将来的には私の自宅の本棚は縮小して行きたいなと思っています。本当にどうしても手放せない本だけを残し、後はもらっていただける人があれば譲っていきたいですね。